なぜ海はしょっぱいの?
答えは「海は地球の塩の貯金箱だから」

海で泳いで、うっかり水を飲んでしまうと、とってもしょっぱい。でも、海に流れこむ川の水は しょっぱくないよね。じゃあ、海の塩はどこから来たんだろう?
まじめに説明しよう。
海は、地球の塩の貯金箱である。
- 塩のもとは岩。雨が長い時間をかけて、岩を少しずつ溶かす
- 溶けた塩は、川に乗って海へ運ばれる(川の水には、ほんの少ししか入っていない)
- 海では水だけが蒸発して、塩は残る。これを何億年もくり返して、海に塩がたまった
1海の水には、どれくらい塩が入っている?
海の水1リットルには、塩(塩のなかま)が約35グラムとけている。料理に使う大さじで、2杯ちょっとくらいだ。重さでいうと、海の水の約3.5%が塩なんだ。

2塩のもとは「岩」
雨の水には、空気の中の二酸化炭素が少しとけていて、ほんの少しだけ「すっぱい(酸性の)」水になっている。この雨が、何年も、何百年も岩にふりつづけると、岩の中の成分が少しずつ溶け出すんだ。

3川に乗って、海へ
溶け出した成分は、川の水に乗って海へ運ばれる。でも、川の水に入っている量はほんの少しだけ。だから、川の水を飲んでも しょっぱいとは感じないんだ。

4海では「水だけ」が空へ行く
海の水は、太陽にあたためられて蒸発し、雲になる。でも、とけている塩は蒸発しない。だから、水だけが空へ行って、塩は海に残るんだ。

5何億年もくり返して、塩がたまった
空へ行った水は、また雨になって岩を溶かし、川が塩を運び、海で水だけが蒸発する。この大きな水の旅を、何億年もくり返すうちに、海には塩がどんどんたまっていった。
少しずつ入れて、出ていかない。まさに「地球の塩の貯金箱」というわけだ。

6海の底の火山からも
塩のもとは、川から来るものだけではない。海の底の火山や、熱い水がふき出す場所からも、塩のもとになる成分が出ている。とくに塩の「しょっぱさ」の半分をつくる成分(塩素)は、大むかしの火山のガスから来たと考えられているんだ。

塩水を乾かして、塩をとり出そう
用意するもの
- 水 100mL と、塩 小さじ1杯(約5g)
- 黒っぽいお皿(白い塩が見やすい)
- 日当たりのよい窓辺
やりかた
- 水に塩を入れて、よくかきまぜて溶かす。透明になって、塩が見えなくなるね。
- 塩水を、お皿にうすく入れる。
- 日なたに置いて、数日待つ。水がなくなったら、お皿をルーペで見てみよう。
白い塩が出てきたら大成功。水だけが空気の中へ行って、塩は残ったんだ。海でおきていることと同じだよ。四角い形の つぶ が見つかったら、それが塩の結晶だ。
Q1. 海の水がいちばん しょっぱいのは、あたたかい海と、川の水が流れこむ河口の近く、どっち?
こたえを見る
あたたかい海。水がたくさん蒸発するので、塩が濃くなる。河口の近くは、川の水でうすまるんだ。
Q2. 世界でいちばん しょっぱい湖のひとつ「死海」では、何が起きる?
こたえを見る
人の体が ぷかぷか うく。塩がとても濃いので、水が重くなり、体がしずみにくいんだ。
Q3. 海の塩の中で、いちばん多い成分は?
こたえを見る
塩化ナトリウム。料理で使う「塩」と同じものだよ。ほかにマグネシウムなども入っていて、にがりのもとになる。
とうふ博士が 動画で くわしく説明するよ(実験とクイズつき)
海水の塩分は平均約3.5%(1kgあたり約35g)で、海域により3.1〜3.8%程度の幅があります。溶けているイオンの90%以上はナトリウムイオンと塩化物イオンです。
ナトリウムやマグネシウムなどの陽イオンは、主に岩石の風化によって供給されます。雨水は大気中の二酸化炭素を溶かして弱い酸性になり、長い時間をかけて岩石の鉱物を溶かします。一方、塩化物イオンなどは、地球の初期から続く火山活動のガスや、海底の熱水噴出孔から供給されたと考えられています。
なお、現在の海は「たまる一方」ではなく、海底への堆積や生物による取りこみなどで取り除かれる分もあり、塩分はおおむね一定に保たれていると考えられています。記事の「貯金箱」は、長い時間スケールでのたとえです。
声かけのヒント:「川の水はしょっぱくないのに、なぜ海だけ?」と、川と海をくらべる問いかけから入ると、「水だけが蒸発する」というポイントに気づきやすくなります。
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塩の結晶づくりは、自由研究の定番テーマです。ルーペで四角い結晶を見つけたときの感動は、ぜひ親子で味わってほしいところです。
以上、とうふ博士でした。くずれないうちに帰ります。

